突発性発疹症

 

[原因]
 突発性発疹症のおもな原因として、ヒトヘルペスウィルス6型の感染が知られています。ほかにヒトヘルペスウィルス7型の感染でも同様の症状 になることがあります。症状では区別がつきません。このためか、くり返して突発性発疹症をすることがあります。しかし、詳しいことはまだはっきりとはわかっていません。

[症状]
 生後6ヶ月から12ヶ月くらいに多く見られます。お母さんからもらった抗体がなくなるころより見られますので、早い人は生後2ヶ月からみられる場合もあります。赤ちゃんにとっては最初の発熱であることがとっても多く、お母さんが戸惑う原因でもあります。38℃から40℃の熱が突然出ますが、発熱のわりに機嫌があまり悪くないというのが特徴です。熱は2〜5日続き、下熱す
るとともに、発疹が出てくるのが典型的な経過です。発疹は、はしかや風疹に似ていますが、3〜4日で消失し、色素沈着は残りません。 下痢や、嘔吐などの症状を伴うこともありますが、あまり強くはありません。高熱がでるため、「熱性けいれん」を起こしてしまうことがあるので、その注意も必要です。
 突発性発疹は、70〜80%の子どもがかかり、2歳以下がほとんどです。季節に関係なく発症します。

最初の

[治療]
 ウイルス感染ですので、安静と水分補給が大切です。抗生物質は効果がありません。乳幼児の突発的な高熱ですので、 細菌感染がないかどうか血液や尿の検査をすることがあります。機嫌が悪い、元気がない、食欲がないなど があり、はっきりと細菌感染が否定できないときは、抗生物質を投与する場合があります。

[日常生活]
 機嫌や食欲がふだんと変わらず、高熱がなければ、お風呂にいれてもかまいません。発疹がでてから、お風呂に入ると一時的に増えたように感じる場合がありますが、病気がぶりかえしたわけではありません。
発疹が消えるころから、外出させてもかまいません。

[突発性発疹と予防接種]
 突発性発疹のあとに生ワクチンによる予防接種を受ける場合には、2〜4週間以上あける必要がありますといわれる場合があります。突発性発疹によって、免疫の力が一時的に落ちることがあるからです。 予防接種法に明記されているわけではありませんが、接種医の説明・指導に従うことをお勧めします。